大アヤカシの強大な力の泉源と思わしき「何か」。 巨大な身体の一部を模したような形をしており、膨大な瘴気をその内部に秘めていると考えられています。 事実これまでに撃破された大アヤカシは、その場にこれをひとつ残していくことが確認されており、大アヤカシの出現に護大が深く関わっていることは概ね周知の事実となりつつあり、これまでに大アヤカシが仕掛けてきた謀略や合戦のうち、幾つかは護大そのものを標的としていたことも確認されています。 また、そうした危険性のため、護大には各地の神殿などに厳重に封印されていたものも多数確認されています。 特に朝廷の御所地下には大掛かりな護大の封印が施されており、これまでに回収された護大もそうした結界の中に厳重に封印されているようです。 ▼特殊な事例 その他に、護大に関する特筆すべき報告として、以下の事件が挙げられます。 ・ヘカトンケイレス(【希儀】懸崖の神々) 希儀にて発見された瘴気を集積する性質のある植物。 一見すると瘴気の回収による浄化作用を持つように思われますが、大樹は許容限界を超えて飽和。大量の瘴気が一挙に噴出したことで、希儀における文明崩壊の引き金になったと推測されています。 最終的には神霊の強大な精霊力をぶつけなければ消滅させることができなかった為、これそのものを瘴気の浄化に使うことは危険であるとされています。 ・声(その他) これまでの合戦や調査依頼において、神代を持つ穂邑は、精霊のものと思しき声や姿を度々感知してきましたが、それ以外にも、護大に関係した事件においても似たような事例に遭遇しています。 これは、端的に言えば護大から発せられるものであるのか、あるいは護大に関わる者に精霊から発せられたものであるかなど、正確なことは未だに解っていません。 ・いつらめ様(【血叛】それを継ぐ者) 遥か昔、今は陰殻国に相当する土地に「慕容」なる人物が流れてきます。慕容は優れた技術と豊富な知識、そして強大な精霊力を保持しており、行き倒れていた自分を助けてくれた里への恩返しにと陰殻国の環境改善に尽力しますが、再び旅に出ようとしたところ、「福が去る」ことを危惧した里の者に殺害されてしまいます。 遺体は、腐れ穴と呼ばれ恐れられていた護大のある洞穴へと捨てられるが、強大な精霊力を持っていた慕容は瘴気の渦の中で死ぬこともままならず化生となったと言われます。 |