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■オープニング ●オープニング 儀弐王の肩を取り巻く医師や巫女達。 海原砦の内部は、負傷者の手当や戦況報告の伝令、物見等でごったがえしていた。当の彼女は、肩から先を医者たちに任せたまま、床机に腰掛けて使者を待ち、深く、細く呼吸して心を落ち着けている。 「白波より伝令!」 戦装束の男が、駆け込んでくる。 「来たか!」 「して、戦況は!」 居並ぶ諸将は伝令へと詰め寄るや、伝令は泥にまみれた兜を外した。 「敵将、修凱骨は討ち果たしました」 その言葉に、諸将はほっと一息吐いた。ひとまず、最低限の戦果は上げた事となる。 だが、その後に続く報告は、何とも厳しい内容であった。まず、囮の被害は、彼が伝えるまでも無く甚大である事が明白。それは、囮への救援に向かった儀弐王自身がよく理解している。囮部隊は、数の不足から手痛い損害を受け、敗走さながらに白波渓谷へ駆け込んだ。 問題はその後の伏兵による攻撃である。 囮作戦が完全に成功したとは言い難く、伏兵による攻撃はあくまで修凱骨への攻撃が中心となり、その他の敵を‥‥もっと大雑把に言えば、炎羅の軍勢そのものを包囲殲滅する事には失敗した。アヤカシの多くは包囲を突破し、魔の森へと退却して行った。無傷とまではいかぬものの、炎羅軍の主力は大部分がまだ残されているのだ。 見通しは暗い。 が、悪い報せばかりではない。続けて駆け込んできた伝令が、書状を携えて儀弐王への前へと進み出る。 「ご苦労」 受け取り、片手で書を開く儀弐王。すぐ真横では、怪我の治療が続いている。 「書状にはなんと?」 老臣が身を乗り出す。 「良い知らせだ。援軍が来るぞ」 その言葉に、諸将が声をあげた。 書によれば、五行、陰殻、そしてつい近年まで事実上の鎖国状態にあった朱藩が部隊を寄越すと通達してきたのである。到着にはまだもう少しの時が必要であろうが、少なくとも、敵の第三波が始まる寸前には到着できるであろう。 各国の援軍全てを合わせ、500前後の軍勢が期待できるのだ。現在の戦況を鑑みれば、無傷の精鋭500人はかなり心強い。 「‥‥陣立てに手直しを加えよう。軍議を」 一通りの治療が終わり、儀弐王は立ち上がった。 ●陣立て 聞き入る者、考え込む者、反応はそれぞれであった。 「炎羅の炎は強力な上、100間(200m)の距離まで届くという。周囲一体を焼き尽くすあの炎を考えれば、開けた土地で戦うのは危険であろう」 作戦の骨子に改めて検討を加える理穴軍の将達。まず、砦は早々に放棄が決定された。 立て篭もって守っても良いが、魔の森に近く、緑茂の里より遠い。備蓄されている物資もそろそろ底を突く頃合であり、援軍が到着したとて救援が間に合うとは思えなかったからだ。 だが、魔の森を出てすぐの炎羅軍と戦えば、その猛攻に押し切られてしまう。 「である以上――」 勝敗を決する為には時間を稼ぎつつ後退し、魔の森による影響が潰える攻勢の限界点を狙い、一挙に反撃へ転じなければならない。その事を確認した後、儀弐王は、緑茂の里北東部を指差した。 「王、まさか」 黙る諌佐に成り代わり、将の一人が問い掛ける。 「戦には、餌が必要だ」 「餌と言われるか」 居た堪れず、言葉を返した。 だが、餌だ。 アヤカシの最終的な狙いが緑茂の里である事は明白。緑茂の里へと後退すれば、敵もまたこれを追うであろう事は疑いない。敵別働隊を二本松の川東岸に釘付けにして挟撃を防ぎ、敵主力は里内部へ引き込んだ上で乱戦に持ち込み、炎羅の取り巻き共を引き剥がすのだ。 あくまで、狙いは炎羅。 大将首たる炎羅だけに狙いを定め、開拓者を中心とする精鋭部隊によってこれを討ち取る――儀弐王より告げられた作戦に、諌佐は、黙って頷いた。 既に、住民の避難はほぼ完了している。残る協力者達も、戦が始まる頃には離脱できるであろう。里は廃墟となるかもしれぬが、大アヤカシを討ち取れば、魔の森を大幅に減ずる事ができる。豊かな森が自分達の手に戻るとあれば、そのくらいの犠牲は覚悟もしよう。それに何より、民さえ残れば、その後の復興に何の障害がある。 「大伴殿にも、概要を伝えてくれ」 各地の将へ向けての伝令を走らせ、再び地図へと向き直る儀弐。 背後、遠く魔の森より炎羅の咆哮が鳴り響く。 殺気だっているのであろう。狂ったようなその咆哮は、攻撃的な色彩を帯び、砦にまで響いてくる。 「‥‥良いな。最優先目標は敵将炎羅」 儀弐王の凛とした声。 先の一戦は苦戦を免れえなかった。だが、苦戦のまま戦を終わらせる道理はない。 「次の一戦で、此度の合戦に蹴りをつけるとしよう」 (執筆 : 御神楽) |
■解説 基礎情報 緑茂の里についての基礎情報 (11月2日更新!) 情報零 合戦とは(初心者向け) 情報壱 緑茂の里、地名図と事件の発端 情報弐 アヤカシ情報 情報参 サイドストーリー(11月2日更新!) 戦巧者 第1回戦功一覧 戦巧者 第2回戦功一覧 戦巧者 第3回戦功一覧 報告書 第3回報告書
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■NPCより
空が晴れていく‥‥ひとつの戦いが終わったということか。 ‥‥皆、此度の戦いご苦労であった。 この‥‥炎羅と似ても似つかぬ死骸が何を意味するのかわからないが、 敵は去った。今はこの事実だけを喜ぼうと思う。 褒章については後ほど朝廷から連絡があるだろう。 全作戦参加で6000文とのことだったが‥‥多少の手心が加えられるように進言しておこう。 あまり期待せずにまっていてくれ。 戦いが終わったが、失ったものも大きい。里の復興は明日にでも始めよう。 ギルドに依頼も出るやもしれぬな。 |